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セラミック系列の2学期の活動について(陶芸の森での野焼き体験)

学科紹介2023年02月22日

 <野焼き焼成用の茶碗制作>

 信楽高校セラミック系列では、毎年11月頃に陶芸の森の場所をお借りして「野焼き」を実施しています。
 その「野焼き」で焼成する作品を毎年10月下旬までに実習の時間に制作しています。

 今年度は、信楽の陶芸家の谷穹さんを本校にお招きして、抹茶茶碗の制作を教えていただきました。手びねりではなく、一塊の土を掘っていく作り方で、抹茶茶碗の形になるようにひたすら掘り続けます。掘りすぎると穴が開くし、堀りが浅いと茶碗が重たくなります。全体のバランスを感じながら、手になじむ抹茶茶碗の形を目指します。単純な作業ですが、とても奥が深い作業です。
 生徒たちは集中して掘り続け、思い思いの形に仕上げました。しっかりと乾燥させて、11月後半に「野焼き」焼成します。

 <野焼き焼成体験本番>

 11月に陶芸の森で野焼きの焼成体験をしました。これは2年次生セラミック系列の実習で、作陶の技術や歴史を学ぶ学習として毎年体験させていただています。
 「野焼き」の焚き方は、素焼きした作品をもみ殻のなかにうずめ、上に落ち葉や材木をのせて火をつけます。だいたい3~5時間くらいかけて800℃くらいまで温度を上げます。
 野焼きは陶器の最も原始的な焼き方で、昔の人が実際にこんな方法で土器などを焼いて日常の調理や盛り付けなどに使用していたかもしれないと思うと、感慨深いです。

 生徒たちも、普段は電気やガスの窯で焼成していて、土を火で焼いているという感覚が薄いので、今回の「野焼き」の体験で作品が直に火で焚かれるという焼き物の原点を学び、焼き物への思いが深まりました。

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